快楽の守護天使・クリトリス
「愛の真珠」「歓びのべル」「快楽の実」……女性の外性器の中でも最も敏感だとされるクリトリスは、世界のどの国でも‘小さなもの’という意味合いの愛称を持ちます。女性を愛そうとする男性の目には、恥じらいがちに少し顔をのぞかせるその形は、とても愛おしく見えるものです。
また、女性も幼い頃からクリトリスの存在をぼんやりと予感し、時折そこが「なにか伝えたがっているような」メッセージを受け取ってこられたのではないでしょうか。そのメッセージとは、「私を忘れないで」「ここにいるのを確かめて」といった、甘い快楽へのいざないです。
クリトリスへのごく優しい愛撫が、初めてのオーガズム体験に結びついたという方は多いでしょう。
だれもがクリトリス派?
では、すべての女性がクリトリスへの愛撫でオーガズムを得られるのでしょうか?
この疑問に対する答えは「YES」です。とはいえ、「そんなことはない。触れてもくすぐったいだけで気持ちが良くない」「敏感すぎて、愛撫されると痛い」「膣の中のほうが気持ちがいい」と思う女性もいらっしゃるかと思います。しかし、クリトリスという名称に対するイメージを、これから正確にインプットし直すことで「そうだったのか」と思っていただけることでしょう。
知られざる真の姿
クリトリスといっても、あの小さな突起は、実は氷山の一角です。実際のクリトリスは、女性器の内側一帯をガードする、全体で十センチほどにもなる大きな感覚器なのです。
一般的にクリトリスと呼ばれている突起部分は『陰核亀頭』です。その奥に、恥骨に密着している『陰核体』と、そこから二本に分かれる『陰核脚』を持つ海綿体組織、これがクリトリスの真の姿です。
『陰核脚』は筒状の膣をはさんで肛門側へと伸びています。つまり、外性器一帯の内側に、クリトリスの存在があるというわけなのです。
花ひらくオーガズム
ですから、『陰核亀頭』への愛撫に限らなくても、内性器にあるクリトリス全体に振動を送ればオーガズムは得られます。
「花びら」「くちびる」とも呼ばれる小陰唇は、その左右両方の内側が『陰核脚』に寄り添っています。恥骨に添う『陰核体』もそうですね。どちらも非常に感じる能力が高く、丹念な愛撫でオーガズムを生み出します。
膣内にあるGスポットも、実は膣前壁の向こうでクリトリスの一部分が密着しているからこそ、快楽を感じるのです。
あなたのカラダの奥で優しくあなたを見守り、快楽をプレゼントしてくれる……そんなすばらしいイメージで、クリトリスを今以上に大切に思い、愛したいと願いませんか。きっと歓びを返してくれるはずですよ。